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現地調査ってどんなことをするの?何を調査するの?

リフォームを考えている方にとって、避けては通れない「現地調査」ですが、「どんなところを調査するのか、わからなくて不安」と思われる方も少なくありません。
今回は、現地調査で具体的にどのようなことを確認しているのかをご紹介します。

現地調査は「住まいの健康診断」

現地調査とは、プロの目で「今の住まいのどこに問題があるのか」「工事をするにあたって差し障りのあるところはないか」を把握するための「住まいの健康診断」のような作業です。
戸建ての場合でもマンションの場合でも、リフォームの見積り作成やプラン作成の前には、現地調査が必ず必要となります。

具体的には、以下のような項目を確認します。

  • お客様が希望する設備を搬入するだけの広さがあるか
  • お客様が希望する設備は実際に設置することができるか
  • リフォームを行う場所以外に不具合はないか

それでは、代表的な住宅設備のリフォームにおける現地調査のチェックポイントをご紹介していきましょう。

現地調査のチェックポイント キッチン編

キッチンの現地調査では、主に以下の6点をチェックします。

①キッチンのサイズの計測

今使っているキッチンの天板の高さやカウンターの奥行きなどを計測して、使う人に適したサイズになっているか確認します。新しいキッチンを選ぶ際の参考にもします。

②給排水の確認

配管の状況を確認することで、水回りの移動や変更が必要かどうか、希望するキッチンが設置可能かなどをチェックします。

③換気設備の確認

換気設備が老朽化していないか、きちんと役割を果たしているかを確かめ、排気口の位置なども把握します。

④電気機器の増設・変更

冷蔵庫などのキッチン家電の置き場にどのくらいのスペースが必要か、コンセントは足りるか、電気容量は十分かといったことを確かめます。

⑤オープンキッチンにする場合の確認

キッチンのレイアウトを変更するのであれば、リビングやダイニングとの位置関係も変わります。収納の配置や大きさが適切であるか、食卓までの距離は適当か、水道配管は変更可能かなどをチェックします。

⑥マンションの場合の確認

マンションの管理規約にキッチンに関するルールがあるかを確認します。特にガスコンロが設置可能なのか、給湯器を置くスペースはどこかなど施工に関係する箇所は注意が必要です。

現地調査のチェックポイント 浴室編

浴室では、ユニット化されたシステムバスへ交換するリフォームが増えてきています。従来のタイル貼り+浴槽の浴室より寒くなることが少なく、掃除も楽になるので人気です。浴室リフォームの現地調査では、主に以下の6点をチェックします。

①搬出入経路の確認

浴槽や壁のパネルなどはパーツが大きいので、浴室まで運び入れるにはどのようなルートが適当であるか、事前に確認しておく必要があります。

②浴室のサイズ計測

既存の浴室のサイズを正確に把握しておけば、新しく交換する浴槽などを適切に選ぶことができます。サイズを調整するための施工の準備もぬかりなく済ませます。

③給排水の確認

既存の給排水管と、新規の浴槽やシステムバスをどのように接続するかを確認します。

④設備関係の確認

浴室の換気設備や給湯設備などの劣化度合いを確認します。場合によっては既存の設備をそのまま使えることもあります。

⑤劣化状況の確認

浴室周りは湿気が多いので腐食やシロアリの被害が広がっていることがあります。そのため、床下や壁内の劣化状況を確認します。

⑥バリアフリー化する場合の確認

脱衣室と浴室との間の段差や浴室内の手すりの配置などについて確認します。必要であれば、手すりの取り付け位置なども検討します。

現地調査のチェックポイント トイレ編

最近はトイレ内がすっきりするタンクレストイレが人気を集めています。限られたスペースを有効活用し、掃除しやすく収納もしっかり確保するために、トイレリフォームの現地調査では、主に以下の6点をチェックします。

①便器のサイズ・位置の確認

便器のサイズや形状は同じメーカーでも年々変化しています。適切に設置するために現状の便器のサイズや位置の確認は重要です。

②給排水設備の確認

新しい便器の設置をスムーズに行うため、給水・排水の位置を事前に確認しておきます。

③室内の寸法

便器や手洗い台、収納キャビネットを設置するために室内の寸法を測定しておきます。

④室内設備の確認

トイレ内の手洗い台や温水洗浄便座などの現況をチェックします。

⑤内装材の確認

内装の張替えが必要になるか、劣化の度合いを確かめます。

⑥バリアフリー化する場合の確認

バリアフリー化する場合は手すりの設置の必要性を検討し、そのレイアウトを検討します。

現地調査のチェックポイント 外壁編

外壁リフォームの現地調査では、主に以下の6点をチェックします。

①外壁の状態確認

外壁の劣化状況を確認します。再塗装だけで済むのか、外壁材の交換が必要なのかの判断材料になります。

 

②住宅の構造確認

柱や梁、筋交い(すじかい)などの構造が傷んでいないか、確認します。補修が必要であれば外壁塗装の前に施工します。

 

③壁面の状態確認

室内の壁に雨水の浸入の跡がないか視認します。必要であれば浸水経路をたどり、外壁面の防水施工を行います。

 

④作業準備場所の確認

塗料などの資材の置き場、足場の配置などを事前に決めておきます。必要であれば、周囲が汚れないように養生シートなどを敷設しておきます。

 

⑤工事査定のための確認

外壁の劣化状況などを撮影しておきます。再塗装後の写真と比較して、仕上がりをお客様に確認していただくためです。

 

⑥工事作業日程の確認

外壁塗装では、養生シートの敷設、足場設置、下地施工、下塗り、上塗りと工程が進みます。その段取りについてお客様に説明し、作業日程について確認していただきます。

要望と改善点を具体的に把握する

建物の現状を確認すると同時に、お客様のご要望をお伺いさせていただきます。実物を前にしてお話しすることで、より具体的に理解でき、改善点のイメージがしやすくなります。

また、実際の収納方法や収納量の他、どのような動き方で家事をしているのか、ご家族はどのようにくつろいでいるのかなど、暮らし方についても確認します。現地調査に来るからといって、いつも以上にきれいに片づけてしまうと、改善点がプランに正しく反映できなくなるので、なるべくいつも通りにしておくことをおすすめします。

 

希望するリフォームがお客様の家で実施できるかどうかは、現地調査を行わないと判断できません。現地調査の内容をもとに計画し、見積りを作成することになります。
きちんとした現地調査が行われれば、見積り金額の精度も高まりますし、リフォームプランの具体性も高まります。また、設備の不具合について「すぐ補修したほうがいいもの」「将来、行うべきもの」など優先順位を決めることができるようになるでしょう。

空間工房匠屋では、現地調査を無料で承っております。「今すぐリフォームする予定はない」という方でも、住まいのことで少しでも気になることがあったらぜひ一度、ご相談ください。

 

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